2025.11.102025.11.09

「じげもんちゃんぽん」の秘密「魔法の30秒」って何?これがちゃんぽん専門店のこだわり!

ちゃんぽん 越谷グルメ

昼どきの越谷。ドアを開けると、鉄鍋の「ジュワッ」という音と白い湯気。
食べる前から食欲をそそる香りに包まれます。

美味しい「ちゃんぽん」を食べられるお店が、埼玉県の越谷市下間久里にオープンしました。その名は、2025年10月に開店した「じげもんちゃんぽん食堂 越谷下間久里店」です。

今回は同店を訪れ、調理の一部始終をのぞかせてもらいました。

長崎発祥の麺料理ちゃんぽんとは?

ちゃんぽんは、長崎で生まれた麺料理。鶏ガラや豚骨を主体にしたスープに、野菜・魚介・豚肉を一緒に炒めてから煮込み、太めでコシのある中華麺(ちゃんぽん麺)と合わせるのが基本です。

具材の旨味を重ねる調理から「ちゃんぽん=混ぜる」の名が広がったと言われ、多層的なコクと香ばしさが持ち味。ラーメンとの違いは、具材を合わせて仕上げる調理法。太麺のもっちり感も大きな違いです。

「じげもんちゃんぽん食堂」はどんなお店?

「じげもんちゃんぽん食堂」は、長崎県大村出身の代表が構想20年をかけて磨き上げ、2014年に東京都吉祥寺で創業したちゃんぽんブランドです。長崎の伝統は踏襲しつつ、東京の食文化に合わせて「ごちそうちゃんぽん」へと再定義しました。

現在は首都圏を中心に展開し、今回、越谷市でも味わえるようになりました。今後も、埼玉県内に店舗展開する計画があるそうです。

メニューも豊富で、定番のちゃんぽんの他、バリバリ麺を用いた「皿うどん」や「麻辣ちゃんぽん」も人気です。

<プチ情報!>
多店舗展開している「じげもんちゃんぽん食堂」には、店名に「食堂」が付く店舗と付かない店舗があります。「食堂」と名のつく店舗では、「からあげ定食」や「焼き餃子定食」といった定食メニューも楽しめます。

詳しいメニューはこちらで確認できます。

じげもんちゃんぽんの美味しさの秘密「魔法の30秒」

「じげもんちゃんぽん食堂」の美味しさの秘密を探るべく、店長にご協力いただき、厨房を覗かせてもらいました。

注文したのは、人気No1の定番メニュー「濃厚鶏豚骨ちゃんぽん」です。

寸胴鍋で静かに湯気を立てるのは、鶏と豚骨を10時間じっくり炊き上げた熟成スープ。旨味を余すことなく引き出しながら、余分な脂を丁寧に取り除いた黄金の一滴です。レンゲですくうと、とろりとした濃厚さの中に、深い香りが立ち上がります。

次に加えるのは、特製の「あご醤油」。旨味の強い醤油をベースに、あご出汁や魚介のコクをブレンドした「かえし」です。白濁スープに流し込まれた瞬間、香ばしい香りがふわりと広がります。

ここから一気にスピードアップ。

たっぷりの野菜を投入し、強火で煮込んでいきます。もやし、キャベツ、にんじん、かまぼこと、彩りも豊かに、スープと絡まりながら、旨味を吸い込んでいく音が心地よいのです。

麺は、北海道産小麦100%の自家製「多加水麺」です。もちっと弾み、つややかでコシのある一玉を、熱湯の中で一気に茹で上げます。

そして、茹で上がった麺を鍋に投入。ここからが「魔法の30秒」。

煮込まれたスープと野菜の中に麺を入れ、30秒だけ、絶妙のタイミングで一体化させます。強火の炎とともに、香りと旨味が一気に立ち上がる瞬間です。

お皿に盛りつけられたちゃんぽんは、シャキッとした野菜、コク深くまろやかなスープ、そして弾力ある麺が一体となり、湯気の向こうに「できたてのごちそう」が姿を現しました。

濃厚なスープとたっぷりの野菜が食欲をそそります。

さっそく、スープを口に。

その瞬間、鶏豚骨の濃厚なコクと魚介の旨味が重なり、まろやかな甘みが広がりました。

見た目の白濁からは想像できないほど軽やかで、思わず「もう一口」とレンゲが止まりません。

野菜は火加減が絶妙で、シャキッとした歯ざわりを残しながら、スープの旨味をしっかり吸い込んでいます。

続いて麺。

もちもちとした弾力、つるりとした喉ごし。スープをまとった多加水麺が、野菜のシャキシャキ感と絶妙に混ざり合い、食感のハーモニーを生み出します。噛むほどに小麦の香りが広がり、スープの旨味と溶け合っていく。まさに「魔法の30秒」の効果です。

とっても美味しい一杯に、心まで大満足です!

今回は、餃子とチャーハンを付けてみました!

セットの焼餃子も、皮がパリッと香ばしく、チャーハンはふんわり軽やかで、どちらも主役に負けない存在感でした。

じげもんちゃんぽん 越谷下間久里店へ行こう!

「じげもんちゃんぽん食堂 越谷下間久里店」の店内は、木のぬくもりに包まれた落ち着いた空間。温かみのある照明と清潔感のある内装が、ゆったりとした時間を演出しています。

テーブル席のほかにカウンター席もあり、一人でも気軽に立ち寄れるのがうれしいところ。週末の食事には家族で、平日の夕食には仕事帰りにふらっと。

どんなシーンにも寄り添ってくれる、居心地のいいお店です。

お店の場所は、東武スカイツリーライン「大袋駅」や「せんげん台駅」から約2kmの場所にあります。県道115号越谷八潮線の大通り沿いにあり、初めてでもすぐに見つけられます。

もちろん駐車場も完備されているので、車での来店も安心です。越谷市内はもちろん、近隣エリアからもアクセスしやすく、休日のドライブがてら立ち寄るのにもぴったりです。

「じげもんちゃんぽんを多くの人に味わってもらいたい」

そう語ってくれた店長は、開店して間もないにもかかわらず、次々とお客さんが訪れることを心から喜んでいました。

今回、訪れて分かったのは、「じげもんちゃんぽん食堂」の人気の理由は、派手な演出でもSNS映えでもないということ。鶏と豚骨をじっくり炊き上げ、野菜の旨味を丁寧に引き出す。そんな基本を極めた本物のちゃんぽんを提供しているからこそ、多くの人が足を運ぶのだと思います。

一杯に込められた職人の手仕事と、仕上げの魔法の30秒。

埼玉県の南エリアに、またひとつ、心まで温まる「本物を味わう場所」が生まれました。

Information お店情報

じげもんちゃんぽん 越谷下間久里店

埼玉県越谷市下間久里390-5

048-972-6590

11:00 - 21:00 (L.O. 料理20:30)

公式HP

この記事を書いた人いとうゆうすけ

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